持株会社化について
更新日:2023/03/17
持株会社化とは、親会社に事業会社の自社株を保有させる体制に移行することをいいます。
目次
持株会社がグループ全体の経営を担うことによって、子会社がそれぞれの事業に集中できるといったメリットがあるといわれています。その他にもグループ法人税制の活用によって会社間の資金融通がしやすくなる等のメリットがありますが、事業会社における意思決定が遅くなってしまったというデメリットが生じる場合もあるので、メリットとデメリットの両方を把握することが重要です。
ここでは、持株会社化について解説します。
1.持株会社とは
持株会社とは、事業会社の自社株を保有する会社をいい、「ホールディングカンパニー」や「ホールディングス」、「HD」と呼ばれることもあります。
親会社が子会社を支配するためには、子会社の自社株をできるだけ多く保有することが望ましいです。子会社の最高意志決定機関である株主総会において多くの議決権があれば、親会社の意向が子会社に反映されやすいからです。
2.持株会社の種類
グループ経営の効率化のみを目的とする持株会社を「純粋持株会社」、グループ経営の効率化に加えて自ら事業を営む持株会社を「事業持株会社」といいます。なお、これらは持株会社に持たせる機能の違いによるものであって単なる呼称の違いにすぎず、法的に区別されるものではありません。
ここでは、「純粋持株会社」を中心に解説していきます。
3.持株会社に持たせる機能
持株会社に持たせる機能は企業グループごとに様々です。グループ内の人材、資産、キャッシュ・フローなどをよく把握し、期待できる効果を鑑みて、ヒト・モノ・カネをバランスよく配置することが望ましいでしょう。

